HTM型押出機によるプラスチック繊維スクラップの再資源化
繊維状のスクラップ原料は、かさ密度が極めて低く、原料同士が絡みやすいため、押出工程において、ペレットとは異なり、原料供給や押出機スクリューに食い込み難い特性を持つ原料です。このため、ブリッジやフィードネックが発生しやすく、従来の押出機では処理が難しいとされてきました。
本記事では、プラスチックの繊維状スクラップを想定した再資源化におけるシーティーイーのソリューションを提供します。
繊維状スクラップ原料における課題整理

繊維状スクラップ原料には、以下のような特性があります。
- かさ密度が非常に小さい(空気を多く抱え込んでいる)
- 原料が絡まりやすく、ほぐれにくい
- フィーダーホッパーでブリッジが発生しやすい
- 押出機スクリューへの食い込みが不安定になりやすい
これらの要因により、押出工程では、フィードネックや供給不安定といった問題が起こりやすく、安定かつ高吐出での処理が課題となります。
シーティーイーのHTM型2軸混練押出機のソリューションとは?

シーティーイーのHTM型2軸混練押出機は、非噛合い型スクリューのため、2本のスクリューの隙間からガスが抜けやすい構造で、優れた脱気性能を発揮します。この優れた脱気性能によりフィードネックが抑制され、かさ密度の低い原料でも安定した処理が可能です。さらに、リアベントシステムとホッパースクリュー(押込み装置)を用いることでより高い処理量が実現でき、効率的な製造プロセスが可能となります。

実績例
| 対象原料 | プラスチック繊維状粉砕スクラップ |
|---|---|
| かさ密度 | 0.05~0.1 g/cm³ |
| 使用押出機 | HTM-50型 2軸混練押出機(スクリュー径 φ50mm) |
| 処理量 | 最大 110 kg/h |
| 運転条件 | リアベント未使用/ホッパースクリュー使用 |
| 運転状態 | フィードネック・トラブルなし |
かさ密度が0.05~0.1 g/cm³程度のプラスチック繊維粉砕原料において、HTM-50型押出機(スクリュー径φ50mm)で最大110kg/hの処理が可能であることを確認しました。
以下のような優れた性能が確認されました:
-
安定した食い込み性
リアベント未使用でも、ホッパースクリューが効果的に機能し、原料がスクリューにしっかり食い込み、スムーズな運転が可能でした。 -
十分な余裕を持つ運転性能
フィーダーの吐出量の限界により、110kg/hまでしか検証できておりませんが、スクリュー回転数や電流値に余力があり、さらなる処理量の向上が期待できます。 -
高い脱気性能
オープンベントからの脱気が良好で、フィードネックなどのトラブルは一切見られませんでした。
まとめ
プラスチック繊維状スクラップの再資源化では、
- フィーダーホッパーでのブリッジ対策
- 押出機スクリューへの安定した食い込み
- 空気を抱え込む材料に対する脱気性能
といった点が、処理能力と運転安定性に大きく影響します。
このような繊維状原料に対しては、押出機だけでなく、供給装置(フィーダー)を含めた工程全体での最適化が重要であることが分かります。シーティーイーでは、繊維状スクラップを含むさまざまな原料の課題に対して工程全体でのソリューションの提供を行っています。

